ADに最も必要なスキルは「リサーチ力」

テレビ業界

アシスタントディレクターの業務は幅広いですが、この業界に入ってきた人なら誰しもが腕を鳴らす業務の1つがリサーチ。

リサーチ次第では、自分が拾ってきた案・リサーチを基に考えた案が実際に企画として採用されることがあります。今回は、そんなリサーチ力とADの主な業務について紹介します!

ADの主な業務とは

そもそもテレビ業界には、様々な役職が存在し、役職によって担当する業務が変わります。他のサイトでは、軽く5つの役職に触れているサイトが多いので、あえてADの仕事を深めに説明しようと思います。

  • AD(アシスタントディレクター)
  • D(ディレクター)
  • AP(アシスタントプロデューサー)
  • P(プロデューサー)
  • 演出

【ADの業務】

ADは主にDの演出の手伝い・雑用を行います。例えば、「芸能人が北海道で海鮮丼を5キロ食べる」という企画があったとします。Dは、ただ行き当たりばったりの海鮮丼屋に行くのではなく、「北海道で初めてできた海鮮丼屋」とか「ミシュランに選ばれたことがある海鮮丼屋」とか「朝4時から営業開始するけど朝6時で閉まってしまう海鮮丼屋」のような視聴者が見てて飽きないような情報や面白ポイントがあるお店に取材に行きたがる人が多いです。

それは、「芸能人が海鮮丼大食いにチャレンジ」という要素だけでなく、「お店の特徴」を紹介したうえで、「そのお店の海鮮丼に挑戦する芸能人」という要素を入れ込んだ方が面白く見えるからです。

そこで、ADの出番です。

ADは、「ここおもれえな!」という店を探して取材交渉を行います。地方のお店だと、ただ番組名と趣旨を説明するのではなく、番組に出演するとどのようなメリットがあるかまで提案しないと受け入れてくれることが少なくロケ場所探しに難航します。また、番組の予算もあるので、できるだけ安価に、できるだけ貸切という非常に難易度の高いハードルを越えなければなりません。

僕は、地方でロケ先と交渉する際、自治体の人と電話で仲良くなって、自治体の人から頼んでもらうという裏技を使っていました。ロケなどに抵抗のある地方のお店にとって自治体への心の開き具合は尋常じゃありません…

上記では、D向き合いの業務を書きましたが、P向き合いの業務もあります…

Pは主に番組の予算管理とキャスティング・コンプライアンス対策を行っております。業務量は番組によって変わりますが、基本的にAPに業務を任せてPはAPの業務内容の進捗を確認しながら業務を推進します。PとAPの業務に携わっている人は女性が多く、この業界で長く息をしているだけに、とんでもなく厄介です。APとPは嫁姑のような関係です。嫁(AP)の八つ当たりはADに大量のタスクと共に投げてきます…

嫁姑と対立して良いことはないです……

ADの決断!DかPを選ぶ

ADは、働いている中で「ディレクター」の道に進むか「プロデューサー」の道に進むかを決めなければいけなくなります。Dになれば、次から次へと襲い掛かる編集地獄・台本作り・企画書作りに追われ、Pになれば、番組存続への責任感と多忙なタレントをキャスティングしなければいけないプレッシャーに追われます。両社ともに、メリットデメリットはありますが、僕はD一択でした。

中には、DかPか選べずにADを続ける選択肢を選ぶ人や途中でDからPへ変更する人もいます。いつかは決断を迫られる分岐点のために、普段から自分のイメージ像をDとPに置きながら日々過ごすことが大事かもしれません。

同期がいると尚更、他の同期より先に出世したいという欲から先走ってDになり、鬱になっていく人も見てきました…

改めてADって大変ですね……

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